


心房中隔欠損症は左心房と右心房を仕切る心房中隔に穴の開く先天性心疾患で、約1,500人に1人認められ、先天性心疾患の約10%を占めます。欠損孔が大きい場合は息切れなどの症状が出現することがあり、治療が勧められます。今まで外科的な開胸手術が一般的でしたが、近年カテーテル治療によって、欠損孔を塞ぐことができるようになりました。
当院は2011年1月に心房中隔欠損症に対するアンプラッツァー閉鎖栓によるカテーテル治療の認定施設となりました。これは成人、小児を含めて東北地方では初の認定施設となります。従来の開胸手術のように胸に傷が残らず、回復が早いというメリットがあります。
これまで、東北地方の症例は開胸手術を受けるか、関東などに行ってこの治療を受けるしかありませんでしたが、これによって東北の地で治療を完結することができます。

当院では冠動脈および末梢血管治療用として平成19年4月にエキシマレーザを導入いたしました。 エキシマレーザはレーザカテーテル(細い管に光ファイバーを組み込んだカテーテル)を介して紫外線レーザを送りこみ、組織を蒸散させることによって、動脈の詰まりを取り除く治療器具です。最大の特徴 は組織を蒸散させるため末梢の塞栓を来たしにくいこと、高度狭窄でも容易に通過できることです。冠動脈用と末梢治療用(閉塞性動脈硬化症)に分けて説明します。
バルーン不通過例、完全閉塞例、びまん性狭窄例、ステント再狭窄例などに有用性が証明されています。 現在は、厚生労働省より先進医療の扱いを受けており、当院ではこれを取得し今後治療を進めて行くこ とにしております。先進医療では通常の費用は保険が適応され、レーザカテーテルの費用のみは患者さんの自己負担になります。現在当院では普通のバルーンとステントによる治療だけではなく、DCA(方向 性粥腫削除術)、施設基準を取得しているロータブレータ(粥腫をダイアモンドチップで堀削する方法)が施行可能で、それに加えてレーザ治療が行えるようになったことは患者さんにとって治療のオプションが拡大し有益であると考えております。
末梢動脈の治療用としてレーザは冠動脈用よりさらに有用であると言われています。末梢動脈は狭窄が長く粥腫の量が多いために末梢への塞栓の危険性が高くなるためレーザが効果を発揮します。また、冠動脈では有用とされるステントが浅大腿動脈や膝下の動脈ではあまり効果がない場合が多く、この様な時にレーザ治療を行えばステントを留置することなく終了することが出来ます。特に足を切断 しなければならないような、重症下肢虚血には今後積極的に使用していきたいと思います。現在、末梢に 関しては保険適応にはなっていませんが、当院では必要な患者さんに対しては、個人輸入したレーザカテーテルを使用させていただき、患者さんに負担のないようにすることも考えております。
東北地方で最初のレーザ治療導入病院となりました。特に、通常の治療が難しいような下肢病変に関してコンサルトしていただければ幸いです。今後も最新の機器を積極的に導入し地域医療に貢献したいと思いますので宜しくお願いいたします。

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1997年から米国Cedars-Sinai Medical Centerへの留学制度を発足させ、PCIにおける先端医療の基礎実験から臨床応用に至る面を中心に研究を進めてきました。我々が用いたDESは、生体吸収性 ポリマーをcoating基材に用い、薬剤の効果が消失した後ポリマーも消失することで長期の生体適合性が期待される次世代DESでした。ポリマーには生体吸収性ポリマーの代表的なものであるPLAを、薬剤には免疫抑制剤であるEverolimusを用い、conformability に優れたステンレス金属ステント S-stent™(Biosensors)をplatformに用いています。この次世代DESの有用性を基礎研究で十分に検証した後、2003年1月、我々は、本邦初となるDESの臨床使用を行いました。
病変には今回が5回目のび慢性ステント内再狭窄となった悪性再狭窄例も1例含まれましたが、計5例に用い、結果、6ヶ月後の時点で主要心事故は、死亡0例、心筋梗塞0例、冠血行再建術0例、また冠動脈造影で再狭窄0例、と見事なまでのその初期安全性および有効性を確認し、当院理事長 目黒泰一郎が会長を務めました第3回日本心血管カテーテル治療学会学術集会(JACCT)において報告致しました。
現在、このステントをベースにしたDESはNOBORI™ステントとしてヨーロッパで認可されており、本邦でも国内治験が進行中ですが我々はそれにも携わっています。

当院では可能な限り低侵襲の冠動脈インターベンションを目指してきました。そのひとつが左手からの経橈骨インターベンションであり、90%以上の症例を経橈骨動脈から行ってきました。患者さんは、歩いてカテーテル室にきて車椅子で病室に戻ることができて、病室に戻ってから早期に歩行することができます。
しかし、橈骨動脈は細く大きいサイズのカテーテルを入れますと狭窄、閉塞、スパスムの危険性があります。そのため細く低侵襲なカテーテルシステムが望まれていました。当院ではシースイントロデューサを必要としないシースレスガイディングシステムの開発に着手して実用化しました。これにより、繰り返し検査や治療を行っても橈骨動脈の損傷を最小限に抑えることができます。
