内視鏡診断・治療を究めて疾患の治癒に貢献します
当院の消化器内科の特徴は上部消化管（食道・胃・十二指腸）、小腸、大腸と全ての消化器領域で、診断・治療に力を入れていることです。
その中でも小腸は少し特殊な臓器で、他院では診療を行っていない場合も多いのですが、当院では東北で最初に小腸の内視鏡機器を導入し、全国的にも多い件数を行っています。
また、胃や食道の早期癌の内視鏡治療の件数も非常に多く、全国でも10本の指に入るような治療数を誇っています。
消化管と並び、もう一つの柱である分野が胆膵領域の疾患です。
胆管などに出来る胆管結石の内視鏡治療や、超音波内視鏡などを使用した胆管癌や膵臓がんの内視鏡診断・治療をメインに行っています。
常に適切な診断が出来るよう努めています
当科のスタッフが常日頃心がけているのは、正しい診断、正しい治療であります。
当院には非常に診断・治療が困難な患者さんも日々ご紹介いただいていますので、しっかりした診断の上に、一番適した治療を患者さんに提供できるように努力しています。
そして、診断・治療における大前提として、患者さんにとって「辛くない検査」を心がけています。
鎮静剤をしっかり使って、技術ではカバーできないような痛みを防いで、辛い思いをすることのないように努めています。
もちろん、鎮静剤はあくまでも補助であるので、技術自体を向上させるように、若い医師には指導しております。
内視鏡検査により早期のがん発見・治療につなげます
現在、早期食道癌・胃癌・大腸癌に対して、外科的に開腹手術をしないですむ内視鏡治療が普及してきています。
この治療法は、食道・胃・大腸を切除せずに術後も回復が早く、患者さんに負担が少ない優れた治療法です。
従来の内視鏡切除法（内視鏡的粘膜切除術；EMR）では、技術的にがんを取り残してしまったり、分割して切除したりすることがあり、再発の危険がありました。
近年、病変を十分に余裕をもって切除し、より大きな病変を確実に一括で切除する新しい方法が開発され、内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）と呼ばれています。
この内視鏡治療において、前述の通り当科は全国的にも非常に多くの実績があります。
どんな状態の患者さんもご紹介ください
登録医の先生が、当院に紹介していただく際は気兼ねなくご相談して頂ければと思っています。
例えば大腸検査の際に、内視鏡が入りにくいなどの状況の際は、是非ご紹介いただければと思います。
日々の様々な診療の中で、登録医の先生がお一人あるいは小人数でされている状況と違い、私たちは多人数で様々な機器や器具なども使って、対応が出来ます。
消化管のオールマイティを目指せる教育
消化器内科チームでは、後期研修医をはじめとする若い医師に全ての分野の治療に携わってもらい、消化器をオールマイティに経験してもらえるようなシステムにしています。
当科の特徴の一つとして、特定の大学からの医局人事ではないため、全国から医師が集まってきます。
しかも様々な分野の治療を行う症例数の多いhigh volume centerとして、当科での研修を希望したいという医師が多く来ています。
若い先生に対しては診断・技術的な面からのバックアップをしっかり行い、チームワークが取れるように努めています。考え方も多様な医師が全国から集まっていますので、ベテラン医師も柔軟かつ別の角度からの意見が聞くことができ、さらなる成長につなげることができます。学べることが本当に多い病院であると自負しています。
患者さんに応じたより良い治療法を追求
これからの時代は、診断から治療までを一貫して行える内視鏡医、というのが一層必要になると思っています。そのため、すぐに機能できるような実践力のある医師を育てていきたいと思っています。臨床の場で即戦力となると同時に患者さんに優しい医師はどこに行っても必要な人材です。
また、当院では他の施設ではなかなか導入しづらい機器も必要に応じて、導入しており、それらを取り入れ、常に最新の医療を実践しております。
更に、消化器疾患の治療にあたっては、消化器外科医との連携が重要です。当院の消化器外科は気さくな先生が多く、常日頃から密なコミュニケーションをとっております。今後も内科と外科が連携して症例に応じた、よりよい治療法を追究し続けて行きたいと思っています。
経歴
- 北海道出身
- 1990年 北海道大学卒業
- 1990年 北海道大学医学部附属病院第一内科
- 1999年 秋田赤十字病院胃腸センター
- 2000年 新潟大学第一病理学講座
- 2001年 平塚胃腸病院
- 2003年 JR仙台病院消化器センター をへて仙台厚生病院
またライブと呼ばれる研究会も定期的に開催し、手技技術のトレーニングや疾患治療に対するディスカッションなどを全国の病院の先生方と積極的に行っています。