診療科

消化器外科

高度な専門知識と難易度の高い手術技術が必要とされる肝・胆道・膵の悪性腫瘍の手術や、広い範囲の消化器外科手術を根治性と安全性を両立して提供しています。

ドクターインタビュー

消化器外科科長山内 淳一郎

専門スキルを活かし
消化器の全てを網羅した
質の高い治療を提供

基本情報

診療科について

当科は、消化器悪性腫瘍、いわゆる消化器がんに対する外科治療を中心としています。また、急性胆嚢炎、虫垂炎等の腹部救急疾患やヘルニア(脱腸)などの良性疾患に対する手術も積極的に行っています。手術は腹腔鏡を用いた腹腔鏡手術が第一選択です。しかし、腹腔鏡手術にこだわることはせず、それぞれの患者さんの病状にあわせて、最も適切と考えられる手術を提案いたします。

当院の性格上、当科は心臓疾患をお持ちの患者さんの腹部手術を数多く経験しています。他の医療機関で心臓疾患を理由に腹部手術が難しいとされた患者さんでも、術前評価を十分に行い、手術可能と判断すれば、循環器内科、麻酔科医師と綿密な連携をとりつつ、最善の手術、術後管理を提供いたします。

当科のベッド数は37床と多くはありませんが、全ての外科医が入院患者さんの問題点、治療過程を把握し共有し、患者さんに変化があればどの外科医でも迅速に対応できるような体制を整えています。

消化器外科で扱う主な症例

食道疾患
食道がん、食道粘膜下腫瘍
胃十二指腸疾患
胃がん、胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍、悪性リンパ腫、胃十二指腸潰瘍、十二指腸乳頭部腫瘍
大腸・小腸疾患
大腸がん、大腸ポリープ、虚血性大腸炎、小腸腫瘍、大腸憩室症、小腸炎症疾患
胆道疾患
胆嚢結石、総胆管結石、閉塞性黄疸、胆管がん、胆嚢がん、胆嚢ポリープ、
胆管腫瘍、急性胆嚢炎、急性胆管炎
膵臓疾患
膵がん、膵腫瘍
肝疾患
肝細胞がん、肝腫瘍
その他
腹部救急疾患(虫垂炎、腹膜炎など)、術後腸閉塞症、ヘルニア(鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなど)

治療実績と症例数

手術数の推移

手術対象疾患の内訳

手術件数

疾患別5年生存率

胃癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
1a 666 87.5 98.6
1b 173 78.1 94.9
2a 141 73.8 89.1
2b 98 53.2 71.8
3a 99 55.5 64.3
3b 94 28.4 42.5
3c 57 22.1 24.7
4 123 4.8 8.0
全例 1451 67.4 79.6

大腸癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
0 37 96.6 100
1 517 90.1 97.7
2 555 75.3 88.9
3a 394 69.8 82.8
3b 185 56.5 63.8
4 254 16.7 19.2
全例 1942 66.2 77.9

胆道癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
1 48 81.7 87.1
2 74 54.5 63.9
3 64 36.3 45.6
4a 42 34.6 37.0
4b 33 8.8 11.7
全例 261 44.6 51.3

膵臓癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
0 24 93.8 100
1 15 72.9 100
2 10 88.9 88.9
3 84 25.4 32.6
4a 58 8.1 8.6
4b 58 6.8 7.4
全例 249 27.1 31.9

肝細胞癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
1 49 77.4 88.7
2 131 64.4 70.3
3 134 33.6 43.3
4a 61 27.9 34.1
4b 15
全例 390 48.1 57.4

転移性癌

ステージ 患者数 5年生存率(%) 疾患特異的
5年生存率(%)
全例 102 48.6 50.1