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生活習慣病に要注意

暴飲暴食を控え、運動を

老化や遺伝も原因

どんな病気も早期に対処することが重要ですが、それよりももっと大事なことは病気にならない事(予防)です。多くの病気はある日突然その身に降りかかってくる理不尽なものですが、狭心症や心筋梗塞をはじめとした動脈硬化性の病気はある程度予防することができます。

「人は血管とともに老いる」という過去の有名な医学者の言葉がありますが、動脈硬化とは言ってみれば血管の老化現象ですので、避け得ない面もあります。それでも正しい知識と実践でその進行を遅らせることはできるのです。

そのためにはどうすればいいでしょうか。この薬を服用すれば動脈硬化の進行を抑えられる、という薬は残念ながらありません。動脈硬化は老化や高血圧などの複合的な要因で起こり、簡単に対処できる訳ではありません。

高コレステロール血症、糖尿病、高血圧は古典的な動脈硬化の危険因子と言われます。これらの病気を指摘されている人は、まず医師の指導の下でよくコントロールすることを目指しましょう。 ご両親、ご兄弟に動脈硬化性の病気の方がいる人は、いない人に比べてその病気になりやすいので特に気を付ける必要があります。たばこもやめましょう。


定期診察で管理を

生活習慣病と呼ばれるこれらは、恐ろしいことにほとんど自覚症状がありません。症状がないからといって放置すると動脈硬化、つまり血管の老化が進行し、心筋梗塞などの病気の発症につながります。

定期的に診察を受けてコントロールすると同時に、動脈硬化性疾患の危険があることをそのたびに思い起こす必要があります。

仕事や生活で忙しい中で定期的に通院するのは確かに面倒ですが、ある程度の年齢、男性であれば40才、女性なら50才を過ぎたら自身の健康にしっかりと配慮したいものです。

生活習慣病を指摘されていなくても肥満や運動不足、塩分の過剰摂取、ストレス過多は生活習慣病を引き起こし、動脈硬化性の病気につながっていきますので、暴飲暴食を控え、定期的な運動を心掛けましょう。


ドクターコラム
冠動脈再開通は90分以内で

心筋梗塞では、詰まった冠動脈を1分でも早く再び開通させることが重要です。なぜなら、再開通が遅れるほど死亡率が上昇することが知られているからです。このため、心筋梗塞を疑う症状がある場合、速やかに心臓カテーテルによる検査や治療ができる医療機関に搬送することが大切です。
現在では、救急隊接触後から90分以内に、詰まった冠動脈を再び開通させることが目標とされています。この目標を達成するには、2名以上の心臓カテーテル施行医が、たとえ夜間であっても病院内に常駐する体制が好ましいと考えられます。




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